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PDFの情報を活かすには?AI OCR処理でデータの有効活用を!

目次

デジタル化の波を受け、その第一歩としていろいろな文書をPDFとして保存することも多くなりました。しかし、PDFとして保存するだけでは、デジタル化のメリットを最大限に享受できません。データは活用してこそ、その価値が上がります。OCR処理でPDF内の必要な部分をテキストに変換し、有効活用していきましょう。

電子データのPDFをテキスト化する必要はあるのか?


企業運営の中ではPDF内のデータを比較・解析し、マーケティングに活かしたいことがあります。データを活かすためには、まずはPDFからデータを抽出する工程が必要となります。抽出したデータをデータベース化することにより、情報が比較・解析可能となり、マーケティングに活かせるようになります。

PDFの特長はWindowsやiOS、Androidなど異なるOSであっても、作成者の意図通りに閲覧・印刷できることです。閲覧者の利便性を重視し、閲覧や印刷することに特化しています。その反面、データ比較や解析については得意ではありません。一つのフォルダにまとめたPDFに対して、複数ファイルをまたいだ検索はできます。しかしこれはあくまでも、検索対象を含むPDFがどれかを知るための手段です。

PDFの機能だけではデータの有効活用ができないために、OCRを用いたデータの抽出が必要となります。

コピー&ペーストで対応できる?

複雑なレイアウトであったり、表組みが使用されていたりすると対応できません。複雑なレイアウトゆえに、単純なコピー&ペーストではブロック構成が無視され、別々のブロックの文章同士が混ざってしまうこともあります。また、表組みされている部分はセルを認識せず、セル区切りのないベタ打ち状態になることもあります。

コピー&ペーストをした後の編集作業が煩雑になってしまうと、時間がかかる上にミスが発生しやすくなるのは明らかです。
PDFファイルの作成者が内容のコピーを許可していない場合もあります。コピー不可の場合、そもそもテキスト部分をコピーできません。画像ファイルと同じと考えてよいでしょう。

PDFのテキスト化にはAI OCR処理が断然便利!


コピー&ペーストで対応できない場合やPDFが大量にある場合でも、OCR処理で簡単にデータを抽出できます。

OCRはスキャン・読取り範囲指定・読取り・修正・最終確認という工程を経ます。すでに電子データ化が完了しているものであれば、スキャンするという工程は省略可能です。電子データ化されたものをOCR処理する場合の利点は、手書きの物よりも正確に読み取れることにあります。修正・最終確認の負担を軽減できるので工数の削減に貢献します。

AI OCRとOCRの違いは?

従来のOCRの問題点の一つは読取り精度の低さです。活字を読み取っても多量の修正が必要でした。読取り精度が低い原因は、文脈ではなく一つ一つの文字を認識して読み取ることにあります。

特に日本語は英語に比べ、漢字・ひらがな・カタカナ・英数字と使われる文字種類が多く複雑です。例えばカタカナの「リ」とひらがなの「り」やカタカナの「ニ」と漢字の「二」、数字の「1」とアルファベット小文字の「l(エル)」など、各々の文字のみを読み取る方法では文字種類の判定が困難です。

一方の最新のAI OCRは前後の文脈を考慮した読み取りを行います。前後の文脈から判定すれば誤認識は格段に低くなります。さらにAI OCR側で事前学習が行われるので、文脈把握もスムーズにこなせます。

読み取りデータが大量にあるときこそ、OCR処理の真価は発揮されます。従来のOCRに比べて読み取り精度や処理能力が高いAI OCRを利用すれば、より効率よくデータを抽出できるでしょう。

大量の文書を処理するための仕組み

大量の文書があるときもAI OCRでは指定されたフォルダに文書を入れるだけです。クラウド版の場合は指定されたフォルダに入れるとAI OCRにアップロードしてくれます。その後、読み取り原稿の歪みの補正や向きの修正などの下処理を自動で行います。さらに、事前に登録されたテンプレートにしたがって読み取り処理を行い、指定保存形式で出力してくれます。

AI OCRの中にはさまざまな文書をまとめてOCR処理しても、文書ごとに仕分けをしてくれる機能が搭載されているものもあります。この機能を使えば、文書ごとにファイルを整理する手間も省け便利です。文書のテンプレート登録で人の手を介しますが、簡単な操作で登録できるので煩雑さは感じないでしょう。

RPAとの連携なども視野に入れれば、多くの工数を削減できます。鮮度のよい情報を経営戦略に活かすためにも、スピード感は必要不可欠です。大量のデータをすばやく比較・解析に回せることによる利益は魅力的でしょう。

次世代AI OCRサービス「SmartRead」がオススメ!

大量のOCR処理をするなら文書の仕分け機能が標準装備されている次世代AI OCRサービス「SmartRead」がオススメです。

手間がかかる文書の仕分けは「SmartRead」が自動で行ってくれます。仕訳が間違っていた場合も、ドラック&ドロップで簡単に修正が可能です。出力結果を文書ごとにファイリングするのはもちろんのこと、結合してファイリングもできます。ファイル形式もExcelやCSV、PDFなど使用目的に応じて選択可能です。

シンプルでわかりやすいユーザーインターフェースで簡単に操作できるのも魅力です。お使いの業務アプリやRPA製品との連携が可能なようにWeb APIや無償コネクタも提供されているので、ルーティンワークに組み込むのも簡単です。

この記事の著者

charuru

フリーランスでライティングや校正、添削の傍らデータ入力やOCR処理業務に携わる。